泳いだ方がいいですか歩いたほうがいいですか
- 腰部の症状
- 2021.09.24
泳いだ方がいいですか歩いたほうがいいですか
主に腰痛患者さんの治療を進める過程で身体強度が低下している場合、強度を上げるために毎日ウォーキングしましょうと勧めます。すると中には水泳が得意な方から「泳ぐじゃだめですか?」と質問されることがしばしばあります。
回答からすると「どっちもやってください」が正解です。
時間的にどちらかひとつと言われれば、私たちは陸上動物で陸上での耐性能力をあげなければなりませんので、ウォーキングを勧めます。
しかし泳ぐには泳ぐ長所がありますし、暑くて歩けない日などはプールウォーキングを勧める事もありますので、泳ぐがダメなわけではありません。状況によっては股関節を痛めている方に過度な運動可動域となりがちな平泳ぎを禁止したりすることはあります。
しかし基本的には全身を伸ばしながら肩を大きく動かしてゆるやかに動くクロールなどは他にない長所があり、継続的に行う事は運動機能を持続するうえで良い事だと思います。
ここからが大切です
先ほど述べたように、私たちは陸上動物であり、直立二足歩行を選択したヒト科である以上、直立二足歩行がしっかりと出来ることが何より大切。ヒト科の骨格は二足歩行をすることで強度を高め形にしていきます。満足に歩けるからこそ、必要な機能が備わり、水泳を楽しんだりマラソンや野球、テニスを楽しんだりすることができるわけです。
水泳を含め、どんなスポーツも練習しなければ上手にできないように、実はウォーキングも積み重ねなければ上手に歩くことが出来ません。水泳でクロールを頑張ればクロールの泳法が上達していきます。心肺機能も強くなるでしょう。
一方ウォーキングはもちろん歩き方も上達するのですが、それだけにとどまらず、重力に耐えうる骨格強度が向上し、循環器系や消化器系、泌尿器系など体内に起こる恒常性がすべて良くなっていきます。
なぜそんなことが起きえるのか?
簡単に言いますと、ヒトは直立二足歩行に適した骨格や組成をもっているので、直立二足歩行を行う事で骨格や組成を成長させることができるのですね。ここまで説明すれば身体の強度をあげる運動選択肢として優先順位が 水泳<歩行 となるのも理解が出来ると思います。
歩行による身体の土台作りを欠かさずに行ったうえで、さらに水泳などのスポーツを取り入れることで補助運動となり身体強度はさらに増すことになるでしょう。