変形性関節症を理解しよう!
- 膝の症状
- 2015.03.02
変形性関節症と聞いて、真っ先に浮かぶのは“膝”ではないでしょうか。進行すると歩行困難になり人工関節の適応になります。また、指先の変形性関節症も多いです。これは中年以上の女性に好発します。現代ではこの疾患に悩まされる方が非常に多くいらっしゃいます。そして、難治疾患の一つで治らないと言われている疾患です。しかし、変形性関節症を治癒、防止する方法を当院は知っています。その方法とは…の前に、理解を深めるため現代医学での本疾患の定義を知っておきましょう。
変形性関節症とは
変形性関節症は、さまざまな原因により関節の痛みや腫れを生じ、それが続くと関節の変形をきたす病気です。膝や足の付け根、肘、肩などの関節に痛み、腫れなどの症状がみられます。変形性関節症は、年齢が高くなるほど男性よりも女性の患者さんが増えてきます。
アステラス製薬HP抜粋
現代医学で変形性関節症は、加齢や疲れなどが溜まって関節に変形を起こしていく疾患と定義していますが、実際の所なぜ変形してしまうのかという理由が解っていないのです。ですから、「うまく付き合っていってください。」というスタンスで治す事ができないのです。しかし、当院では“患者さんの声”でも多いように、手術目前に控えた方でも、早くて三カ月ぐらいで随分と回復していきます。さて、それでは変形性関節症を当院ではどのように捉えているのか?早速なかみを覗いていきましょう。
70代女性Iさんの通院エピソード
変形性膝関節症と言われてから10年定期的に温熱療法ヒアルロン酸の注射等を受けるも効果むなしく加齢とともに歩行困難となり大学病院を尋ねる。
手術の段階と言われ愈々(いよいよ)人工関節の置換術をせねばと覚悟を決めていた頃、加藤整骨院通院患者さんと出会い紹介されました。
加藤先生の「偶然と必然だよ」の言葉もあって2009年2月より冷却療法、膝の整復、骨盤の整復、体操等を受けてきて自然と夜半の痛み、歩行時の疲れ痛みが苦にならなくなり生活に張りが出て参りました。
手術の悪夢からのがれる事が出来て幸せを得ました。冷却と体操大好きです。
なぜ女性Iさんは良くなって行ったのか?
さて、Iさんはなぜ良くなっていったのでしょうか。医学の定義によれば、加齢とともに悪化していくもので、再び回復するものではありません。
状態が限度を越えれば人工関節の適応になるというものです。Iさんも間違いなくその経路を辿っていました。
まずはIさんが10年続けていた治療を検証してみましょう。主に行っていた治療は【1】患部を温熱療法で温めていた。【2】ヒアルロン酸注射を定期的に続けていた。【3】(ここには書いてませんが)注射で水を抜く…です。
カトセイマニアなあなたならもうお解りかと思いますが、これらは当院の方針から真反対の対応をしています。これでは治るどころか悪化していってしまいます。それは何故かを考えてみましょう。
変形性関節症の本体は“熱”なのです!
ここから変形性関節症を起こす直接的原因をお話します。この障害は骨が変形していく疾患ですが、その主たる原因は“熱”なのです。骨の成分はカルシウムという認識の人が多いと思いますが、実は8割が蛋白質(にかわ)です。
蛋白質という組成は卵の白身を想像していただければ解りやすいと思いますが、非常に熱に弱い物質です。40度以上ある温泉にポチャンと落とせば、10分ぐらいで白濁して組成が“変形”していきます。温泉卵が出来るということですが、言い方を医学的にすると“変形性温泉卵”とも言えます(笑)。
人間の関節も同じように、熱を加え続けると関節を構成する上下の骨がドロ~ッと徐々に融け始め形を変えて行き、変形性関節症が出来上がります。
熱が溜まった状態を“炎症”と言います。
さて、なぜ熱が関節に貯留するかを考えてみましょう。本当に関節を酷使し過ぎたから膝が痛くなるのでしょうか。お相撲さんでも痛みなど無くピンピンしている人もいるし、70代でフルマラソンを走りきる方も膝が痛んだことなどないと話しています。
つまり現代医学で定義している“老化や使い過ぎが膝の炎症を起こす原因”とは到底いう事ができないのです。
当院では、この原因を“腰や膝関節の捻挫”と捉えています。腰や膝を捻挫すると、関節の動きにルーズさが起こります。そうなると関節にガタが生じ、動かすたびに摩擦抵抗を起こしていきます。
そうですね、うまく開かない網戸を想像するといいでしょう。網戸の滑車の滑りが悪いと、上手にレールを滑らず摩擦が発生しますね。その動きの悪さが膝で起こっていると想像していください。
ご存知の通り“摩擦は熱”を生みます。その熱が血行や汗で捨てきれない場合、今度は膝に水を集めて冷やそうとします。これは膝関節水腫(水が溜まる)の状態です。それでも除熱が追いつかない場合に、関節を侵し骨を融かしはじめます。この姿が“変形性関節症”なのです。
Iさんの治療経過を振り返ってみよう!
さて、Iさんの経過を振り返ってみましょう。
まずは痛みが生じ整形へ受診。炎症が起きていると診断され温熱療法を開始する。(この時点でおかしい)真面目なIさんは毎日のように病院へ通い、温め続けた。しばらく通っていると膝に水が溜まりはじめ、注射で水を抜き始める。始めは良かったものの数回繰り返すうちに腫れが酷くなってしまった。これらを繰り返す事10年。ついに人工関節の適応となった。
炎症と診断しているにも関わらず加熱をすれば火に油を注ぐことになります。少し考えれば解る事です。
ですが、患者さんはお医者様に言われた事は全て正しいと考えます。
真面目に加熱を続けた結果、先ほど話したように熱が捨てきれなくなるので今度は水を膝に集めて冷やそうとします。この時点では膝関節水腫という状態です。
しかし、冷やそうとして集まった水を今度は注射器で抜いてしまいます。そうなると冷やす物が無くなってしまいますので、徐々に骨が融け始めます。この時はもの凄い痛みを伴います。痛みが強いから病院に行く頻度が高くなり、相変わらず温熱療法を繰り返し、ついには骨の変形が限界をむかえ手術の適応と宣言されたのです。
残念な事にこういった事例はとても多いのが現状です。
一方当院で行った処置は【1】炎症なんだから引くまで一生懸命冷やす。【2】腰や膝の動きをスムーズにする。【3】長い間使わない事で機能低下した膝の関節機能をリハビリで回復させる。…以上です。
実にシンプルですが10年患ったIさんの膝は半年で治癒しました。もちろん、Iさんは一生懸命治療を行いました。その間は“今まで温めてたのに本当に大丈夫かしら、先生の所で治るかしら”と葛藤の日々。私は励まし続け“大丈夫、大丈夫”と言い聞かせる毎日でした。それだけに卒業の日はとっても喜んでいました。
骨をぽきぽき鳴らす癖も骨を変形させていきます
よく指や首の骨をポキポキ鳴らす人がいますが、実はあの行為も関節にガタを生じ変形性関節症を作っていきます。
芸能人のビートたけしさんはいつも首が不安定で、常に揺れていたり左右に首を振ったりしていますよね。あれはまさに首をポキポキする癖で関節にガタを生じ、首の関節が変形し不安定になってきた姿です。もしご自身にそういった癖があるなら、今のうちに完全に止めましょう。
女性にみられる指の変形性関節症
指の節々が変形する中年女性は結構多いと思います。病院では“ヘバーデン結節症、プシャール結節症”ともっともらしい病名をつけられますが、これも変形性関節症の類で、やはり変形の進行には“熱”が大きく関与しています。
経験ある方は思い出してほしいのですが、指が変形しだした当初は腫れて痛みを伴っていたはずです。その時によく指を冷やしておけば、変形は進まずに済みました。放置していると熱によって骨が浸食され指の形を変えていきます。
変形しきった頃に痛みも治まりますが、その状態から元の真っすぐの指に戻すのはとても難しくなってしまいます。ですから、痛みのあるその時の処置がとっても大切です。
冷やし方は簡単、水の入ったコップに沢山氷を入れて痛い指をチャプン。これを痛みが引くまで数日繰り返すだけです。大変多くの方が悩まされる疾患です。特に女性の方はこの記事の内容を、よーーーく覚えておいて下さいね。
続けていれば必ず良くなる!
今、まさに痛みと格闘してる方も信じて続けていれば大丈夫です。当院の患者さんのお声をお読みください。きっと同じ悩みで苦しんで解放されていった方が多くいらっしゃいます。
まずはこの記事に興味をもってもらって「こんな方法で対応している先生がいる」とインプットしてください。
そして“今までの自分の対応は正しかったのかな?”と、ちょっと考えてみましょう。
今のお体は毎日の生活内容の集大成です。忙しい中の養生は大変ですが、信じて続けていれば必ず全部自分の体に返ってきます。正しい日常生活の振る舞いは私達が教えます。さあ、克服に向けて頑張ってまいりましょう!今回はちょっと長かったかな?