歩くならザックを背負って歩きましょう!
- コンディショニング
- 2015.03.06
当院ではウォーキングをするように皆さんに指導しています
その際に、買い物袋いっぱい手にぶら下げて歩いてみたり、パソコンの入った重いビジネスバッグを片手に歩いてみたりすると、せっかく身体バランスを戻そうとする「修復歩行」が、身体のアンバランスを助長する「失調歩行」になってしまいます。せっかく歩く訳ですから、ちゃんと歩きましょう。
もちろん、タオルを首に下げウォーキングシューズにウエア、手ぶらで歩く目的で歩くのが一番理想的です。
だけど、皆さんそんな時間の余裕なんてないよ!と声が聞こえてきそうですね。
ええ。
わかります。
税金徴収ばかりの昨今、朝から晩まで働かされる私達には時間の余裕がありませんものね。
そこで私が勧めているのが通勤ウォーキング。
ひと駅、ふた駅遠くに歩いてウォーキングに時間を使う方法です。
夏場は通勤時は暑いし汗だくだし、その後仕事なんて出来る余裕がほぼ無くなってしまうのでお勧めしません。
しかし冬場は、心地よい汗を少量かく程度ですし、衣服のレイヤリングで気温に合わせて快適に歩けます。
その時に必ず付いてまわる物が荷物。
片手に資料やパソコンの入った重量ある黒光りのビジネスバッグを片手に、サラリーマンは本当に偉いと思います。とはいえこのバッグを持って毎日歩いていたら、肩を壊してしまいますね。蓄積していくと全身のバランスも失ってしまいます。
冒頭で述べた「失調歩行」になってしまうわけです。
歩行をヘリコプターにたとえて話してみましょう。
機体の上についている大きなメインローターが人間でいう「脚」としたら
機体の後方についている小さなサブローターを人間でいう「腕」に値します。
ヘリコプターはメインローターだけに頼って飛んでいると、機体もプロペラ回転方向に回転し始めて真っすぐ飛べなくなってしまいます。そこでサブローターがバランスをとって真っすぐ機体を走らせてくれるわけですね。
人間も、右足が出れば自然と左腕が動くように、上下でバランスをとって身体を真っすぐに保ち、この連続運動が人間の正常なバランスを維持、あるいは修正しています。
両手がフリーになって、なおかつ重いものを持ち運ぶ方法なんてあるのかい?
はい、そこで登場するのがザックですね。バックパック、リュックとも言いますね。
荷物を背面に背負い両肩にかければ、荷物による偏側荷重の影響も最小限に抑え、両手がフリーに使えます。これで人間サブローター(腕)も十分に機能します。
その際に、ザックには胸のストラップと腰のストラップが大体ついています。
肩かけのベルトも背中に密着させるよう締めて調整し、胸、腰のストラップもほどよく締めると歩いている際にバッグの動揺を抑えられ、歩行の邪魔をしません。
特に腰のストラップは重要で、ここをしっかり締めることで肩への負担を軽減してくれます。
使える機能はとことん使いましょう。
歩くなら、しっかり歩く。
そうじゃないとせっかく作った時間がもったいない。
背広にザックはちょっと正装に欠けてしまうかもしれませんが、片手持ちと背負う事の出来る2WAYバッグを利用するなど工夫していきましょう。
最後に強調しておきますが、手ぶらで歩く、ウォーキングのためのウォーキング時間が一番効果的というのをお忘れなく。