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うちの子のお口ポカンが治らない

  • 頭部・頚部の症状
  • 2020.03.24

テレビを見ているときやお勉強しているとき、気がつくとお口がポカンと開いているお子さん、結構多くいらっしゃると思います。気にしない親御さんもいらっしゃると思いますが、気になる方はお子様を何度注意しても治らないので、結構気にしているはずです。

口を閉じてと言って閉じてられる子はそんなにいません。それはお口以外にポカンと開いてしまう原因があるからです。
そのうち注意する方もされる方も嫌になってしまって、ほったらかし…というのもよくあるケースです。

お口ポカンの子の特徴

さてこのポカン口。
やっぱり治したほうが良いというのが私的見解です。

鼻と口呼吸の違いで感染率が数千倍の違い

お口ポカンは口呼吸になっている事がほとんど。口呼吸は細菌やウイルスに感染する危険性がとても高いとされています。
鼻呼吸と口呼吸では感染率が5千倍も違うと言われています。鼻は人体最初の感染予防フィルター機能なのです。

この機能を使わずに無防備に呼吸をするのが「口呼吸」です。ですからお口ポカンの子は、喉が腫れやすく風邪を引きやすい、花粉症などのアレルギーになりやすい、などの問題が出てきます。

顎の形成に問題が出ます

ポカン口を放っておくと、口呼吸が習慣化し、そして顎が細くなって魚の口のように尖った輪郭になっていきます。歯並びも悪くなり、一言でいうと「不格好」になってしまうのです。

このポカン口で成長していった特徴的な顎の形を「アデノイド顔貌」と言います。顔の特徴から思春期の子はとても気にします。また気道が狭くなる、姿勢が悪くなるなど色々と問題が生じます。

アデノイド顔貌の特徴

口を閉じなさい!といっても閉じれないのは姿勢に原因があるから

お口を閉じなさい!と注意してもお口を閉じれないのは、鼻づまりを除いては姿勢に問題があるからです。背中をまっすぐに伸ばすことができないと、口が開きやすくなります。ここでその理由を実感するために実験してみましょう。

背中を後ろに反らして顎を引き口を開口してみてください。口は開きづらいはずです。
今度は思いっきり猫背にして顔を前に出し口を開口してみてください。とても開きやすいはずで、逆に閉じているのが辛いはずです。顎には重量があるので、猫背にすると顎の重さをダイレクトに受け、また首の筋肉が顎を下方に引っ張る力も手伝い、口を閉じているのが辛くなるのです。

姿勢の悪い子は、まさにこの猫背でいる時間が長いですから、必然的にお口ポカンになってしまいます。

姿勢

背筋を伸ばしなさい!といっても背筋が伸びない

さあ、そういう理由なら今度は「背筋を伸ばしなさい!」となりますね。
しかしこれも伸ばせと言って伸ばせるものじゃありません。そもそも伸ばせる筋力や骨格が未形成で備わっていないのですから、維持できないのです。
一瞬だけ伸ばすことはできますが、継続維持する力がないのでお子様にとってはかなりの苦痛でしょう。

姿勢の形成は筋力トレーニングと考えてくれればいいです。筋力トレーニングは1日頑張ったところで筋力アップはできません。
3~4カ月のトレーニング持続でやっと目に見えて力こぶが出てきたり腹筋が割れ始めたりします。
姿勢の維持もこれと同様に全身のあらゆる筋肉をバランスよく鍛え、そして骨格もしっかりと鍛えていく事でビシッとした背筋の逞しい身体に成長していきます。
これによってお口ポカンも自然と治りハンサムな骨格に成長していくのです。何事も根気が大切です。

ちょっと考えてみると、背筋がビシッとして、お口がポカンの子供ってそんなにいないですよね?
骨格形成は顎の形成にもつながり、ヒト科として正しい成長を遂げることができます。

次回はどんな方法でお口ポカンを治していくかについて綴っていきたいと思います。

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