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完全治癒と根本治癒

  • コンディショニング
  • 2016.05.23

完全治癒と根本治癒

加藤整骨院は実にインターナショナルでありまして、諸外国の患者さんが間々来られます。ですがわたくしは外国語堪能ではなく、パソコンでワードを調べてはカタコトに説明をし苦労しております。笑

そんな中、アジア圏の患者さんから質問を受けました。「ワタクシの完全カイフクはイツゴロですか。」
―完全回復…。とても返答に困ります。『根本治癒はあるけど完全治癒はない。』そう日本人なら答えてあげる所ですが、言葉のニュアンスがとても似ているので外国人にどうやって説明したらいいのか悩みました。

と、ここで思いました。皆さんは、完全治癒と根本治癒の違いが解りますか?

まずは辞書を引こう

“完全”の意味を辞書で調べるとこうあります。

1.欠けた所や足りないところがまったくないこと。必要な条件がすべてそろっていること。
2.欠点などないようにすること。

“根本”の意味は

1.物事が成り立っている基礎になるもの。おおもと。
2.物事の起こり。物事の基本。

とあります。
こうやって意味を見くらべてみると、完全と根本は随分意味合いが違って見えますね。
つまり完全治癒と根本治癒は似ているようでまったく違う意味という事なんです。禅の問答を始めたい訳ではありませんよ。ただ、この違いをしっかり理解している人と理解できない人では今後ご自身の回復においてかなり左右される問題なので、しっかりと分けて理解出来るようにしてください。

あなたに完全はあるのでしょうか

さてさて、本題に入ります。完全治癒とありますが、あなたにとって完全な所をあげてください。なんでもいいです。勉強でもスポーツでも身体のことでも。―――少し考えてみましょう―――

――はい、どうでしたか?完全な事はありましたか?
そうです。普通なら人間に完全なものなどないのです。どんなに有名なスポーツ選手だって、どんなに頭のいい人だって、健康な人だって、それは完全ではないのです。つまるところ、人間に完全はありません。完全なんて存在しないのに、完全治癒が存在する事もありませんよね。

『先生、完璧に治して下さい。』

なんてたまに患者さんに言われます。そして私にこう返されます。
『人には完璧なんてありませんよ。そして治すのは自分の意志です。』
ええ、もう禅の寺ですね。そう思われて結構です。言いわけもしません。

というのも、その完璧に治してくださいの裏側には、患者さんの“自分で努力しないでも治して下さい”という意思が隠れているからです。
完璧に治せばその後は何も注意せず気にしなくて過ごせる。そんな事を考えているんだと思います。

たとえば虫歯で考えると解りやすいです。一度虫歯を治しても、歯磨きもしないでほっておいたら、また虫歯になりますよね。虫歯も歯磨きをサボったから虫歯になったわけです。

それと同じで、例えばわたしが扱う腰痛や肩こり、膝の痛みでも、それを起こす原因があるわけで、治療でいくら症状を消したとしても原因に対してなんら対策していなければ同じ事を繰り返します。障害の克服は障害を作る因子の除去に努める事が第一。
この考え方が治癒へむけて一番の“根本的”考え方である事を覚えておいて下さい。

根本治癒とは何か

さて、それに対して根本治癒とはなんでしょうか。
根本(コンポン)の意味は『物事が成り立っている基礎になるもの。おおもと。』とありました。
物事が成り立っている…の“物事”を“腰痛”とみたてて考えてみましょう。

『腰痛が成り立っている基礎になるもの。おおもと。』

となります。
腰痛が成り立っている基礎になるもの。それは腰痛の原因はどこからきているのかという意味です。腰痛になる原因は様々でひとまとめにはできませんが、例えば「ぎっくり腰」など突発的になる急性腰痛は“くしゃみをした時”“モノを持ち上げた時”“椅子から立ち上がった時”など、普段なら何でもない様な動作で急激な痛みに襲われます。
これらが本当に急性腰痛の原因にあたる事なのでしょうか。

もしこんな些細な動作が急性腰痛の原因であれば、世の中の大多数の人は腰痛に悩まされ、人類はかなり危うい種族になってしまいます。
本当の原因はそうではなくて“脚を組む癖”など何気ない日常生活の振る舞いだったり、作業の反復動作の疲れだったりしていて、ギリギリまで蓄積して最後のきっかけに“くしゃみ”などの小さな衝撃で発症する…というのが正しい理解。

つまり最後のきっかけは急性腰痛の表面的な理由で本当の原因は毎日の疲労蓄積が作っているのです。
根本治癒とはその“おおもと”の“治癒”ですから、何気ない毎日の振る舞いにアプローチをしていく事で根本的な部分が解決し、障害を繰り返さない生活習慣を獲得し、本当の治癒が訪れる…という意味なのです。

腰痛の原因が“歩行不足”なら歩行をしなくてはなりませんし、“筋力不足”なら筋力をつけなくてはならないし、“不良姿勢”なら姿勢を正す努力をしなくてはなりません。そうすることで腰痛の原因を除去し、根本的に回復させるという意味です。
ですので、これは患者さんの努力なくしては決して訪れません。

こういった意味合いを込めて先ほどあった
『先生、完璧に治して下さい。』
『人には完璧なんてありませんよ。そして治すのは自分の意志です。』
といった会話になるわけです。

根本治癒とはバランスしている状態

とはいったものの、腰痛の原因と成りうる毎日の反復動作は、生きていく上で必要な“お仕事”だったりするわけで、これを完全に絶てば腰痛は克服できるかもしれませんがお給料が無くなるので生きていけなくなります。そういったなかで活きてくるのが皆さんに教えている「カトセイ体操」や「ウォーキング」です。
日常で仕方なしに起こる身体へのストレスを、体操やウォーキングで整え解消し、毎日のバランスを計る事ができます。

このように
『腰痛の原因になりえる事を理解し、出来るだけ予防しながら生活し、それでもかかるストレスを体操やウォーキングによって整え、症状を発症しないでバランス出来ている状態』
を当院での根本治癒と定義づけています。

何をしてもなんらダメージを負わない身体なんて超合金でもなければありえません。
現代社会で生活していれば無害でいる事も出来ませんから、症状を発症しないように「身体の歯磨き」を行う事が肝要です。完全治癒と根本治癒の違い、ご理解いただけましたか?カトキチでした。

完全治癒と根本治癒

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