当院は構造医学の考え方を基に診療方針を打ち立てており、根本治癒を目指して診察にあたっております。根本治癒とは皆さんも聞きなれた言葉かと思います。しかし、根本治癒を本当に理解して使っている人は少ないと思います。似たような言葉で完全治癒、あるいは完治、というものがありますね。これは同じような意味合いで使われることが多いですが当院では明確にこの言葉の意味を使い分けています。根本治癒と完全治癒との差、皆さん解りますか?

完全と根本を辞書で引くと、完全というのは完ぺきで非の打ちどころがない状態であり、根本というのはその原因の大本、根っことあります。そもそも、完全の状態というのは人間にはありません。生き物はとてもファジーな状態を、周囲や環境と共存しながら絶妙にバランスしているものであって、個体一つですべてをまかなえるほど強くはできていないのです。完全体の人間…これからAIロボットが発展したら人ロボットには適応できそうな言葉かもしれませんが、生身の人間には今のところ存在しません。ですから、完全に治るというのも存在しません。一方、根本というのはその原因の根っこという意味ですから、根本治癒とは、そうさせてしまった原因を改善し、二度と繰り返さないように配慮していきましょうという意味ですので、同じような意味合いで使っている人が多いですが内容は全く違います。当院は、根本治癒を目指す療養機関です。

根本治癒と完全治癒の違い
http://katosei.com/column/column160523/

根本治癒を考えた場合に、まずは「人らしく二本足でしっかり歩けるようになること」を大切な条件として考えます。特に骨盤から下肢の障害、しびれや違和感などの症状が出ている場合、病状が深いとビッコ(跛行)をひいたりして、普通の歩き方ができません。このいびつな左右偏心歩行は、骨格的な問題にとどまらず、循環器系や泌尿器系など様々な機能に偏心差をもたらします。そもそも深く障害を負った患者さんたちは痛みなどの症状に長く悩まされ「普通に歩けるようになりたい」と大体の方が思います。残念なことに、人は失ってみないと解らないことばかりです。その中でも、自分の足で元気に歩くというのは、皆さんからのお話を聞いていると特別なことにように感じます。歩行というのは動物の根源的な行為で、生きていく上で絶対的三つの必要条件「捕食」「生殖」「移動」のうちの“移動”にあたる訳ですから、その思いが特別なのも理解できます。

さて、当院はこの「普通に歩けるようになりたい」気持ちに対して標準を合わせ、力の限りサポートしていきます。普通に歩けるようになれば、結果的に長い間患った障害も克服し、この先に起こりうる問題もかなり解消できる可能性が高いからです。人にとって二足歩行は、先ほど述べたように生物の三大生理条件の一つであり、成長期はヒトらしい身体に成長させるための運動であり、大人は循環や消化等、種々のシステムや筋骨格バランスを修復、または保つための運動なのです。よって、根本治癒を目指す際に、二足歩行が十分に出来るようになることが欠かせないと考えています。

80代女性の場合
あまり好きな形ではないのですが、当院施術前と直後、あるいは数日後の動画をご紹介いたします。
今の世の中、やはりビジュアルを通して説明を補足することが一番皆さんに理解しやすくしっくりとくるからです。

さて、この方は初回来院時、自立して歩くことはかなり困難で、当院の目の前まで車を回し、受付までのわずか2~3メートルの距離も、両手に杖をもってご家族に支えてもらいながら入ってきました。椅子から自力で立ち上がることも難しい状況です。どうしてこの方が遠路町田の整骨院にきたかといいますと、お知り合いの、同じ年代の女性が過去当院にかかっており、その方も同じような症状だったのですが、現在は杖なしで歩いていることを聞いて、有事の場合は相談しようと決めてくれていたようです。
当院では、この方に何が足りないのか、どうしたらよいのか比較的明確に理解できたため、その日のうちに自立歩行が可能となり、喜んでくれました。そして自宅での養生を重ねていただき、1週間後にはさらに足元がしっかりして歩けるようになりました。初診時に話されていた「またみんなとお歌の稽古に参加したい」「また家族で温泉旅行にいきたい」という夢も達成できそうです。 また、仲間に会ってみんなが復帰を喜んでくれて、楽しくお歌の稽古に切磋琢磨できたとしたら、飛躍的に人の活力免疫力は向上し、回復スピードが速くなるというもの。楽しい時、達成した時などに分泌されるセロトニンやオキシトシン等のホルモンが、そういった事実を裏付けることも科学的に実証されたことなのです。

続いても70代女性の事例です。
この方は下肢全域がしびれてしまい、足を踏み出すごとに症状が出現し、つらくて歩くことが出来ないと来院されました。杖を持ってもフラフラして怖くて歩けない、そんな状況だったと思います。 骨盤の状況に問題があり、その部分の調整と当院推奨の自重運動を行った結果、その日のうちに足の裏に力を感じることができ、杖なしで歩けました。1週間後の来院時には、ずいぶんとしっかり歩かれるようになりました。また、自覚していた症状もほぼ消失しています。
言うまでもなく、そのままにしていたら解決には至らずそのまま悪化していくところでした。今ではできなかった家事全般をこなせるようになり、私たちの目的である根本治癒の条件「自立した生活」を取り戻したようで一安心です。ここからさらに心身を鍛え、重力抵抗力をつけていってほしいですね。

重力抵抗力と老化と若さ
http://katosei.com/column/column170602/

続いての事例は40代男性です
身体の支持機能があまり満たされていない状況で、乗馬をしたら一気に症状が噴出。強烈な痛みに襲われ歩けなくなりました。馬の鞍は硬く、骨盤に強く接触し上記の女性たちとは違ったタイプの骨盤捻挫を起こしておりましたので、しかるべき処置を行うと、若さも手伝って初回でかなり症状が改善し、3日間でほぼ症状消失して通常歩行が可能となりました。このタイプの捻挫は劇的な回復を遂げるので、治療家としては少々鼻が高くなるものです。しかし、何度も言ってるように、症状が消失しただけで根本的治癒への道のりはこれから始まるところです。

続いての事例は50代男性の事例です
右足は落下気味、左足に過支持様に、表現は難しいですが皆さんの目から見てもビッコをひいて歩いているように見えるでしょう。学生時代から腰痛に悩まされ、両下肢にしびれや痛みがあり、あらゆる病院をめぐって当院に来院されました。施術直後の映像でも歩行が少々安定しているのが伝わるでしょうか。自覚症状も楽になり、これなら治るかもと本人も希望に満ちたのですが、諸所の理由で通院困難となり根本治癒まで見届けられませんでした。人それぞれ理由がありますから仕方ないのですけど、解決できる可能性が高かっただけに、私としては残念な瞬間です。せめて3カ月くれれば…と悔やまれますが、仕方ありません。

続いての事例は40代の男性です
こちらの方も学生時代から腰痛に悩まされ、通院時は3分歩くと足にしびれ、腰に疼痛が強くなり歩行困難になるため、しばらく休んでからまた歩き出す…という、脊柱管狭窄症の代表的な自覚症状をお持ちでした。あらゆる病院を転々とし、各地で絶望的な診断が下り、学生時代からコルセットを外したことがなく、歳を増すごとに症状が強くなり、本人はすでにあきらめていたようです。初回来院から2カ月ぐらいの経過で症状が随分と楽になりました。3分と歩けなかった以前に比べ、現在は仕事も普通にこなすことができるようになり、つい先日は家族とテーマパークを1日歩き回ることが出来たと報告してくれました。逆に家族が先に歩き疲れたようでその日の事を自慢げに話してくれました。最近では高校時代から外せなかったコルセットも脱装し、毎日バリバリと現場仕事もこなせることが出来るようになったようです。

当院の診療指針である自立した生活、社会復帰をお手伝いできたようで、やりがいを感じる瞬間です。映像ではちょっとわかりづらいかもしれませんが、違いが解る人もいると思いますので一応映像を載せておきます。

さて、このような形でビフォーアフターを載せ投稿したのは開業15年来で初めてのことです。あまり好きな形ではないと考えているのは、こういったビフォーアフターを載せると、見た人に「劇的に回復する」という印象しか与えられず、大切な「治る過程」という考えが吹き飛んでしまうからです。
もちろん、20年と修行してきた当方の技法は、かなり習熟したものです。しかし、大切なことは術後の状態を維持する力をつけることであったり、問題を起こしてしまった悪い習慣の改善なのです。悪くしたものには必ず原因があり、その原因を絶たなければ根本治癒はあり得ません。同じことを繰り返してしまう可能性があるのです。今日、この記事に興味を持ってくれた方は、この大切な一節を強烈に覚えておいてほしいと願います。

しかし、あえてこのような形をとったのには色々と理由があり、まずはビジュアルで皆さんに解りやすくというのがありますが、もうひとつの大きな理由は、このようなビフォーアフターでの投稿は、そろそろ法律に縛られ禁止となるからです。ですから、この記事も法が施行されたら消すこととなるでしょう。

なぜビフォーアフター投稿が縛られるかといえば、ご想像通り事実にもないことを、さも事実かのように宣伝する方が多いからですね。特に美容業界に多く、まずはそこからすでに取り締まりが始まっています。もちろん、私と同業の方にも多数散見します。
信じるか信じないかはあなた次第、ということになってはしまいますが、今回載せた当院のこれらはすべて事実であり、毎日の診療のなかでのほんの一端です。僅かな間の記事エントリーとなりそうですが、もし同じような悩みで諦めているような方がいらっしゃいましたら、あきらめる前に、手術を受ける前に、是非とも一度ご相談していただきたく思います。きっと力になれる、そう信じています。

カトキチでした。