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ストレッチ体操は怪我のリスクを高める !?

  • コンディショニング
  • 2015.01.11

ストレッチ体操は怪我のリスクを高める !?

ストレッチ体操といえば老若男女問わず皆さん聞きなれた言葉だと思います。ストレッチと聞いてみなさんはどんな印象をお持ちでしょうか。
当院では以前から間違ったストレッチをすると関節を痛め本来の力を発揮できなくなってしまうと啓発してまいりました。
※カトセイ通信では創刊間もない8号でその事に触れています。

最近になってこれを裏付ける研究結果がクロアチアザグレブ大学研究チームからでており、5年前に書いたわたしの記事と同様の事を証明してくれています。

※カトセイ通信とは当院の月一ニュースレターです。現在は89号まで連載しています。 ご興味がある方はカトセイ通信をまとめた年間通信をご覧になってください。
http://katosei.com/original-item.html

ストレッチはやらないほうがいい!? クロアチアザグレブ大学の研究結果

研究報告:スポーツ前にストレッチをすると運動能力が落ち怪我のリスクが高まる

1.ストレッチにより筋力、瞬発力が低下
プロのアスリートらを対象に調査したところ、45秒以上の静的ストレッチにより筋力は5.5%跳躍力や瞬発力も平均3%ダウンした。90秒以上になるとさらに顕著に低下した。

2.関節まわりの筋腱を緩ませる事で余計に怪我が起きやすくなる
過剰なストレッチをすることでむしろ腱が伸びきり弾力性を失い、関節負荷を和らげる役割を失わせる。

加藤整骨院の見解

木を見て森を見ず
5年前の記事のおさらいになりますが“そもそも”として理解してみて下さい。

加藤整骨院の見解

皆さんの常識は“運動前には入念にストレッチして筋肉を伸ばすと良い”だと思います。
しかしそれをすると筋力が低下し怪我をしやすくなるという事が今回の研究で明らかになりました。なぜストレッチをするとこのような事になるのでしょうか。

上の図は機械のジョイントとバネの関係です。バネの動きが悪くジョイントがスムーズに開閉しない場合はバネの動きを解消あるいはパーツ交換すれば解決します。

しかしバネにはなんら問題が無い場合は、いくらバネを交換しても滑らかな動きにはなってくれません。その場合は大元のジョイント部分の滑りを改善させる必要があります。ここでストレッチと筋関節の関係に機械のジョイントを照らし合わせてみましょう。
その場合、機械のバネに当たる部分は“筋”ジョイントに当たる部分は“関節”となります。

ストレッチの目的は“筋”に注目したもの

ストレッチは主に“筋”に注目した体操です。つまり“筋”が硬くなったり問題を起こしている時は有効ですね。

しかし関節に問題があり、関節の滑りが悪い時も同じように関節可動域が狭く動きが硬くなります。
この時に関節の動きの悪さを見落として“筋”の問題とし、筋肉を伸ばそうと入念なストレッチを行っても、なんら改善しないどころか、関節に負担を生じ大学の研究結果の様にむしろ怪我をしやすくなったり力が入りづらくなったりしてしまいます。
次に関節の“滑り”について説明しましょう。

関節は“荷重”をかける事で滑り易くなる!

機械のジョイントをスムーズに滑り易くするには“油”を差します。関節の動きをスムーズにするにも“油”が必要なのですが、これにあたるのが“関節液”です。関節液は油の様に粘ばりヌルヌルしています。それによって関節をスムーズに動かす事が出来るわけです。

機械にも関節にも言える事ですが、油を介してジョイントをスムーズに動かす場合、一番滑りやすいのは“荷重をかけた時”なのです。バナナの皮を想像してくれると解りやすいと思います。そっと軽く踏んでもバナナで足を滑らせる事はありませんが、ギュッとバナナを無意識で踏み込んだ時はヌルッと滑り、いたずらが成立します。

こういった粘性のあるものを滑らせようとした時は“荷重をかける”と滑り易くなるという物理的特徴があるわけです。この二つの事実だけでも上記大学の研究結果がなぜなのか説明がつきます。

ストレッチのやり過ぎは関節を離解させてしまう

ストレッチのやり過ぎは関節を離解させてしまう

関節にとって滑りやすい状態は“荷重をかけている時”と説明しました。つまり逆の状態は“滑りづらい”状態となるわけです。

関節が滑りづらければ、外からの刺激を上手に逃がす事ができませんから関節に負担がかかってしまいます。要するに怪我を起こしやすくします。関節の動きの硬さを“筋”の問題として長くストレッチを行うと、関節が互いに引き離されていく力が加わり、まさにこの状態に陥るわけなんですね。

また筋肉は弾力があるからこそ急激に縮めたり伸ばしたりする爆発力になるわけですが、これが長時間のストレッチで伸びきってしまうと、つまりは伸びきったバネのようになってしまうわけですから本来の力が発揮できません。

それによって研究結果の様に跳躍力や瞬発力のダウンに繋がった訳です。さらに関節が離解されると、それだけ神経の情報伝達距離が延びますから、普段より遅れて情報が入る訳です。

つまり力の入り方がワンテンポ遅れて研究結果の様にパフォーマンスが数%下がると言う事です。ストレッチは現代において“良いもの”とされ皆さん疑いも持ちませんが、正しく実施しないと“身体を壊すもの”となるわけなんです。

正しいストレッチとは?

ここで正しいストレッチ方法を詳しく述べるにはスペースがないので割愛しますが、基本的な事をいいます。

まずは運動前にストレッチから入るわけでなく、軽いジョギングやウォーキングなど息を上げるウォーミングアップを行った後にストレッチをする事が良いでしょう。そうする事で、関節の潤滑(油差し)を獲得できます。説明してきたように関節の滑らかさを獲得してからストレッチをするのとそうでないのでは効果が180°違う訳ですからこの順序になります。

そして、ストレッチの基本中の基本は“気持ちの良い範囲で止めて自然呼吸を2~3回”です。この順序と原則を守っていれば問題がおきる事はありません。それが時間と共に指導者達の恣意的なものが介入し複雑になり、本来の形から反れて身体を壊す事が出てきたわけなんです。

物事は時間と共に過剰になりがちです。基本に忠実に、順序をまもって正しく行えばストレッチはとても有効な運動だと思います。

“ストレッチは身体に良いもの”と疑いも持たずに考えていた方は、この記事をしっかり読んで正しい知識をインストールし直してみてくださいね。カトキチでした。

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