スキーターンと骨盤のバランス

こんにちは。加藤整骨院のカトキチです。

わたくし自身がスノーボーダーでよく雪山に足を運ぶ事から、類は友を呼ぶと言いますか、患者さんの中にはスキーヤー、スノーボーダーが集まります。その中でもどちらかというと、スキーヤーが多いようです。
スキーは正面を向いていて、シンメトリーな動きを要請されるので色々な身体の変化に気づきやすいからだと思います。

スキーヤーの皆様、左右同じターン弧を描けていますか?

自分の滑っている感覚と、後からビデオで確認した自分をみて、落差がなかったでしょうか。また、何かの転倒をきっかけに、左右のターン感覚が変わってしまったという人いませんか?

技術不足といえばそこまでですが、実は骨盤のバランスを何かのきっかけで欠くと、均整なターン弧を描けなくなったりすることがあります。今回はその事について解説いたしましょう。

ヒトの骨盤は絶妙なバランスシステムを有する

イヌ、チンパンジー、ゴリラ、ヒトとすべてがそれぞれの骨盤を有しています。その中でも二足直立を達成したヒトは、両手を自由に使う事が出来るように絶妙な骨盤バランスを有しています。

完全二足直立を達成したヒトの骨盤は、仙骨という真ん中の三角形の部分がほぼ正三角形になっています。仙骨の上には上半身の重みが集中する背骨の終結点があり、また他の二辺には腸骨が接触していて、この腸骨に股関節を介し足裏からの抗力が集中して、上半身の重みを両下肢で支えあげ二足直立をバランスしているのです。
平たく言えば瓶口で挟みこむワインボトルとコルク栓のような関係です。

二足直立に向けて正三角形に近づく仙骨の様子

※真ん中の骨“仙骨”に注目して下さい。イヌの仙骨は長方形でとても小さく、チンパンジーになると二等辺三角形、ヒトはほぼ正三角形を成しています。

この正三角形の達成により、二足直立が安定して保てる理由でもあります。
二等辺三角形がきつくなるほど、上体を支えられずに前傾位になり、ゴリラやチンパンジーのように手をついて歩くナックル歩行から、イヌやウマのような完全四足動物になっていきます。

黒人種は日本人よりやや二等辺三角形であることから、少しお尻が出ていて上体が前屈し、ゴリラに近い様な骨格を有しています。

上体角度の変化
仙骨を腸骨で挟み込んでいる column160502-05

※上半身体重を両下肢から集まった力で受け止めヒトは直立を達成しています。
力が三角形に集まる様子はまるでワインコルクの力学関係のようです。

この栓を抜くとコルクが抜けるように、腰の栓が弱まれば腰が抜けます。腰部牽引治療の是非が問われます。

1:1:1の力学的均衡を持つヒトの骨格

※ヒトの仙骨が正三角形だけに、上体から集まる力Aと下肢から集まる力B、Cはそれぞれに力学的均衡を持つ。
三点の力が絶妙にバランスをとることから、ヒトは生命活動の他にスキーやスポーツ、ダンスなどの複雑な動きを達成する事が出来るのである。

逆に、運動量が少ない、また成長期の歩行量が足りないなどを理由に、この骨盤バランスが未形成なヒトは、身体を支える能力が足りない為まっすぐ立つ、座る事が苦手、歩行が疲れやすいなどの特徴がある。もちろんスポーツも覚えが悪い。

特にスキーのようにバランスが必要なスポーツの場合は、技術練習の前にこのコアともいえるバランサーシステムを整えてあると調子が良くなる。

正三角形に集まってくる三点は力学均衡上すべて均しく、1:1:1の関係性をもっています。だからこその絶妙なバランサーシステムを持つ事によって、ヒトは二足直立で安定し、ダンスのような複雑な動きが出来る訳です。
もちろん、スキーの様なバランススポーツを楽しむ事も、この骨盤バランサーシステムが備わっている恩恵です。

転倒や日常生活での偏った習慣がつくる骨盤のバランサーシステム失調

冒頭でスキーの転倒をきっかけにターンがおかしくなった事ありませんか…と問いかけました。

スキーは一般的には誰でも楽しめるレジャースポーツのイメージが強いですが、実はとっても激しく怪我のリスクも高いスポーツです。
他にレジャースポーツといえば、温泉卓球やバーベキューのバトミントン…などが思いつきますが、そのカテゴリーの中ではとりわけ高スピードで動き、骨折、脱臼などの怪我が多く異質な存在。

スキーのレジャーなイメージは、多くの観光客を取り込もうとしたメディアの影響であって、内容はかなりリスクを伴うスポーツなのです。

そんな猛烈なスピードで猛烈に転倒し猛烈に骨盤を直接打撲して、この精密な骨盤バランサーシステムに何も問題が出ないと考える方が不自然なものです。強い尻もち、または膝つきによって骨盤のバランスが崩れると、脚の感覚に変化が起き始めます。

大きく分けてニ種類の骨盤バランス失調

ヒトの体は3Dです。腸骨と仙骨の関節、仙腸関節の接触面はまるでネジで締めたり緩めたりするような接触面を持っています。

転倒の方向性によってこのネジがゆるみ過ぎたり、締まり過ぎたりすると、自分の意志と脚の運動に誤差が生じて、どうもイメージ通り動かない…という事が起きる訳です。

ネジのゆるみ過ぎが起きると、脳から脚への伝達速度もゆるんでしまい、ワンテンポ伝達が遅くなったり、力も緩んでしまったりするものです。
これが起こるとスキーターンは、障害側だけ伝達障害が起きているので、思ったようにシャープなターンを刻めなくなります。

正常側のターンに比べて、障害側は緩い弧を描きやすくなります。この障害をもっている方は「片方の足がふわふわした感覚」と感じやすいようです。
ビデオ等でそれに気づいて障害側だけ強く踏んでバランスを取ろうとするのですが、なにせ骨盤を介した伝達障害が起きているので踏み過ぎたりしてうまくバランスがとれません。

また、ネジの締まり過ぎによる障害が起きると、今度は伝達速度が速すぎてしまって遊びのないターンを刻むようになります。ファジーな、力の強弱が苦手になるので、そちらだけ膝のクッションを上手に使えなくなり鋭角に曲がりやすくなります。
この締まり過ぎの状態は腰痛を常に感じている人が多いです。伝達が強すぎるので、しばしば脚の痺れも感じやすくなります。それでもスキーはしたいから痛くても滑っている熱烈ファンがまあまあ多いです。こうなると通常歩行時も障害側が少々角ばった動きになり、外からみるとビッコを引いているように見える事があります。

スキー1~2級を持っている足前の人は骨盤バランス失調の可能性が高い

スキー1~2級を持っている足前の人は骨盤バランス失調の可能性が高い

単純な技術不足によってターンに不具合が出ているのか、それとも今まで述べてきたように骨盤のバランス失調によって不具合が出ているのか判断する際、あなたが1~2級の足前をもっていて、突然おかしくなったのであれば、それはほぼ骨盤バランス失調が起こしていると考えて良いと思います。
しばらく滑っていなくて筋力の低下を感じているなら、滑りこめば治ります。それでも戻って来なければこれが原因の可能性が高いでしょう。

心当たりがあるなら、骨盤バランスを失調したままスキー練習に没頭するより、もっと根本的なフィジカル面を整えてスキー練習に励んだ方が良いでしょう。
骨盤バランスを取り戻すトレーニングがいくつかありますが方法については次節にします。少々お待ち下さい。

滑りが変わる!スキーヤーに評判の骨盤アプローチ

当院はこの骨盤失調を調整するプロフェッショナルです。シーズンアウトをしているのであれば、このオフシーズンにフィジカル面を整え、当院で骨盤バランスを整えるトレーニングを学び来シーズンに備えましょう。色々と身体が良くなってきます。

いやいや、これから月山、立山、乗鞍岳…と気合いが入りまくっているスキーヤーの皆さんは、最後の集大成を魅せれるように、当院へチューニングしにきてみてください。

滑る道具はスキー板ですが、滑りを操るのは自分です。
板の手入れもさることながら、自分自身のチューニングがもっと大切なことだと思いませんか?

お心当たりのある方。
お問合わせお待ちしております。

加藤整骨院