太ると関節が弱くなる?

日々診察していると、患者さんから「私痩せないと治らないかしらね~」なんて声をよく耳にしています。病院に行っても一方的に「●○㎏痩せなさい」なんて事を言われるものですから、余計に気になるのでしょう。やせればすべてが解決するのでしょうか?実はこれ、直接的に因果関係があるわけではないんですよね。

「え、痩せなくていいんですか!」と喜んだあなた。これから述べる事は太っている事を肯定するわけではございません。ですが、タメになりますので最後までお読みくださいね。

お相撲さんはみんな関節が悪いのか?

例えば、お相撲さんやラグビー選手は太っていますよね。テレビでいるとあちこちにテーピングを巻いて痛々しいところはありますが、あれは太っているから関節を悪くしてるわけではありませんよね。激しい練習でおきてしまった障害です。

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お相撲さんやラグビー選手は、身体が大きい方が有利ですから、ご飯をやまもり沢山食べます。そして相手を弾く程の身体に鍛え抜きます。

よくみる肥満測定BMI指数(体重÷身長m÷身長m)で計算すれば、彼らは驚く程の肥満者になり疾病率が危機迫るほどの数字に近いものですが、まず病気をする様な雰囲気はありません。

場面変わって、当院にお越しの患者さんで統計を取りますと、例えばよくある膝の痛みですが、肥満のひとばかりがなっているのかというとそうでもありません。普通体形の方、痩せている方でも膝が痛いと言う方も多いですし、特殊なスポーツをしているかというと、普通の主婦だったりします。このことからも、肥満=関節を悪くするということにはならなそうです。

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しかし世の中では「太っている=関節が悪くなる」というイメージが定着しています。確かに何するわけでもないのに、太っている方が関節の不調を訴えることも多くあります。いったいどうなっているのでしょうか。

実はこれらは明確に説明する事ができるのです。

骨が弱ること、強くなることについて

“骨を強くするには荷重要素が欠かせない”

以前65号で骨粗鬆症についてコラムを書いたことがありますが、骨を強くするのにカルシウムを沢山食べても意味がありません。カルシウムは適正量食べていればよく、今の世の中だったら普通に食事していてカルシウム量が足りないという事も殆どないでしょう。大切な事は微量なカルシウムでも無駄にせず骨に変える力です。実はその力が「荷重要素」なのです。

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まるで鍛冶屋が刃物を強くするように、リズミカルに一定の圧で叩き続けると、人の骨も同様に密度を濃くして屈強な骨が出来上がります。骨粗鬆症と診断されてから荷重運動を意識して、見事に骨の密度を増し疾病から解放された方は世の中に沢山いらっしゃいます。

刃物を強くするには、強く叩き過ぎてもダメ、弱過ぎてもダメ、時間が短すぎてもダメで長過ぎてもダメ。絶妙なフィーリングが合いまみえ名刀ができあがるわけですが、骨の強度を強くするにもそのような条件が揃うと理想的に強くすることができます。

その条件とは「40~50分ぐらいを連続歩行で歩く」ということが当てはまります。何度も述べるようですが、人間は二足歩行をするから人間の形を作ってきたわけで、歩く行為は大人の身体を形成する要素そのもの、大人になってからは人間の身体を維持する運動となるわけです。強度が弱ければまた歩いて重力に対応できるように強くしていけば、骨組織も血液循環もまた都合良いように対応していってくれるのです。

逆に、歩くという行為が無ければいかなる運動をしようとも、理想的に身体を整える事が出来ません。

太る事が原因でなく太る過程が問題

痩せている人、太っている人、どちらも見境なく関節を痛めます。ですので、一概に太っているから関節が悪くなるとは言い切れないですが、確かに何した訳でもないのに太った方が関節に不具合をもつこともある。

これらの疑問を綺麗にまとめますと、問題は太る事ではなく、太る過程の過ごし方にあると言えます。例え痩せていても、太っていても、関節強度を維持する様な運動をまったくしていないのであれば、何かの拍子に強度不足で容易に関節を痛めてしまいます。しかし、太っていたとしても身体を鍛えている方はそれだけで関節が痛くなる事はありません。(小錦級は別ですけど笑)

つまり、今の不具合を解消するためには体重を落とすことに照準を合わせることではなく、「関節強度を高める運動を取り入れ、規則正しく生活していった結果、不具合も解消し体重も減った。」と理解するのが正しい捉え方です。関節強度を高めるにはまず歩く事です。食事もお菓子や揚げ物を多く食べず、和食を中心に食べていれば「肥満」になる事もありませんし、肥満である人はベストの体形に痩せていくでしょう。

※どうしても痩せない、綺麗に痩せたいという方はご相談下さい。ダイエット指導コースを用意しています。

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関節の痛み、不具合の根本的解消。それは薬を飲むことでもなく、ただ痩せればいいというわけでもない。私の治療を受けることでも根本解消にはなりません。まずはご自身の生活習慣を見直し正しく修正する事が根本治癒には必要なのです。今述べた事はこの後すぐに実践できること。頑張っている方に当院はとことんお付き合いします。今の痛みから早く解放されるように、生活養生に取り組んでまいりましょう。カトキチでした。

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加藤整骨院