子育てと肩腕痛と腱鞘炎

※子育てしていない方も最後までみてくださいね★

最近小さなお子様連れの方が多く来院されます。
時には保育園状態になることもあります笑。小さなお子様を育てるのは大きなエネルギーのいることです。さてさて、産後の母体症状として母指や肘の腱鞘炎、肩腕の痛みやだるさ、腰痛、首の痛み、肩こり等々がよく頻発します。
今回は子育て中に起こる肩腕の痛み、腱鞘炎についてカトキチ的な視点で捉えていきましょう。障害発生のメカニズムは概ね共通していますので、子育てしていない方も是非お読みになってください!

体は荷重に強く引っ張りに弱い!

人間の体は重力の元で、それに抵抗するように構築してあります。重力という力は常に地球のまん中に降り注ぐ力のことです。
その昔、私達の祖先は魚だったといいます。祖先であった魚が陸に打ち上げられ、オタマジャクシのように手足を生やし、重力に抵抗して地面から手足をつっぱって体を持ち上げ、人間の体の基礎を作ってきました。その進化の過程で引っ張られる力は働いていません。

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ですから、体に適度な荷重がかかる事は自然な事で、その反対に少しでも引っ張られる力がかかる事は非生理的な負荷状態と言えます。
高い山の頂上と海辺の陸地では、人間の体調がまるでひっくり変える事は想像つきますよね。高山病を代表に山では体調を崩しやすく、海辺ではむしろ体調がよくなり気分もよくなる事が多いです。
これには気圧の高低が関係していますが、気圧が低いと体を押す大気圧が弱い為、体が引っ張られて体調不良になり、気圧が高いと体に圧がかかって調子がよくなるということなのです。

引っ張りは関節に毒!

これは、例えば関節をとっても同じ事が言えます。人の手をとって、30秒間ぐらい引っ張るとします。
※マネしちゃダメです。経験したい方は私に言って下さい。実験後に治します。

そうすると思うように力が入らなくなり、腕がだるくなってしまいます。これは、引っ張りによって神経や血管までも引き伸ばされ、感覚が鈍くなり腕を支える力が減少してしまうためです。

これを毎日繰り返すと、今度は引っ張られない様に関節を固くする防御反応を起こしていきます。これは極度な関節の運動制限を伴い、50肩などの疾病の原型となります。この時にはだるさを通り越し、痛みに変わっています。時に激痛を伴います。

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話を本台に戻します。赤ちゃんを抱っこするお母さんは、ずっと子供を抱える事になりますから、今お話してきたような腕を引っ張る力がかかり続けるわけです。しかも成長と共にどんどん大きくなって行くわけですから、抱っこをせがむ甘えんぼさんともなると、お母さんの腕は悲鳴をあげるわけです。限界を越すと障害になって、私の所へ来院するぐらいに病態が成長してしまう訳です。

また、腱鞘炎も腱が伸びて関節に不具合が出る事で炎症を起こしています。ますは、この引っ張りによる損壊の進行を止めなければ、根本的な回復に至りません。

少し手間でもおんぶ紐!

手で持つ時間が長ければ、どうしたって腕や手首が引っ張られ障害してしまいます。そう考えると、両手をフリーに出来るおんぶ紐がやっぱりベストです。おんぶは赤子にとってもバランスが良く、頭部から重力を真っすぐ与える事が出来るので、実は発育にも役立つのです。いちいち紐に通すのは大変ですが、腕が痛い間だけでもおんぶを習慣づける事が良いでしょう。背負う位置は、フィットする位置です。

痛みがあれば冷やす

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腕のだるさの先には痛みがまっています。すでに痛みまで至っている方がいれば、氷で冷やす事がベストな対応です。腱鞘炎で例えると理解しやすいと思いますが、最後に”炎”がついている訳ですから、局所は熱をもっていることになります。熱は痛みを引き起こします。まずは積極的にアイシングすることが痛みから解放される第一歩となります。よって、患部に熱を加えるなんて絶対ダメですからね。ハッキリ言います。温めた方がいいなんてもっての外です!(※念を押しておきます)

腕に正しく荷重をかけてあげよう。

腕が引っ張られて肩や腕を痛める訳ですから、それを防御しなくてはなりません。反対に荷重が適度にかかる事は関節にとって良環境となります。どうしたって抱っこの時間が長くなる事はあります。しかしほっとくと痛みに変わってしまう訳ですから、引っ張られた分、良環境である適度な荷重をかけて肩や腕を保護する事が障害の予防に有効です。

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ただし、荷重のかけ方は適切でなければなりません。私達がお勧めしている荷重運動は、腕立て伏せです。筋力トレーニングではないので、膝をついて結構です。また筋力が弱い方は壁立て伏せでも十分に効果を発揮します。1回に10秒ぐらいかけて、ゆっくりと行う事が秘訣です。肩を痛めた方には概ね指導していますが、詳しく知りたい方はスタッフにお尋ねください。

子供がいなくても引っ張り力は日常に沢山ある!

子供がいなくても、腕に引っ張りの力を与える事は日常でごろごろしています。たとえば通勤時のバック。ずっと同じ手で持っていれば、必ず同じように肩や腕、手首など、どこかしらおかしくします。他にも買い物袋、犬の散歩、鉄棒でぶら下がる等々、思い返せばいくらでも出てきます。
これらを治すには、同じ引っ張りが原因で負傷しているわけですから、同じように引っ張りを避け、荷重をかけて痛む所に冷やす事を続けていれば治っていきます。50肩もほぼ同じ内容で治ります。
(50肩の場合は腰のバランスも強く影響していますので、腰の治療も並行して行います。)

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バッグが原因であれば、バッグに対しての対処を考えなくてはいけません。いくら冷やしても病気を作る原因が絶てなければ元の木阿弥です。この場合、理想をいえばおんぶ紐ならぬリュックを背負う事で解消できそうです。

これまで肩や腕に限局してお話してきましたが、よく行われている頚椎牽引や腰椎牽引も体に対しては毒になります。今でもリハビリと称して行っている医療機関は残念ながらありますが、かなり減ってきているようです。肩を引っ張ると、同時に神経や血管が引っ張られ、継続すると硬化して痛みを伴うという疾病の経過をお話しましたが、頚椎や腰椎でもまったく同じ事が起きます。脊椎は中枢神経にとっても近い場所です。引っ張るなんて危険極まりない事です。皆さんはこれから先も体を故意的に引っ張るような事は絶対に避けて下さいね。

最後に、先日当院を卒業していった患者さんのメッセージをご紹介します。

voice14 あと1ヵ月で62歳という2月の寒い日に左肩に違和感を覚えました。しばらくしても痛みが消えず、痛みがひどくなってきたので、近くの整形外科に行きました。診察の結果、骨には異常はなく五十肩と診断されました。
特に、治療もマッサージもなく、体操を定期的に行うよう言われました。その後、腕が上がらず、後ろに手を持っていくこともできず、孫を抱くこともできない状態になりました。更に8月には右肩にも痛みがでてきて、大変なことになってきたと思っていた矢先に、妻が腰痛になり福岡に住んでいる妻の妹の紹介で加藤整骨院を知ることになり妻が最初に先生にお世話になりました。
妻から先生の治療内容を聞き、一度私も診察して頂きたいと思い9月の初めに先生にお世話になりました。先生からアイシングの大切さを説明して頂いたことが、私には目からうろこが落ちる思いでした。日本人は温泉好きで、私も温泉が好きなので、肩痛にも温泉が良いと思い込んでいたのですが、肩痛は、タンパク質が傷つき発熱しているので、治療にはその熱を取ることが大事なのですとお話を伺いなるほどと思い、その後、二ヶ月間先生の治療方針を愚直に実践しました。一つはアイシング、もう一つは体操、これらを毎日少なくとも二回行ないました。
おかげで、ほぼ肩痛はなくなり、これからはやめていたゴルフも再開出来るかなと思っています。なによりも、この正月に帰ってくる孫を思い切り抱くことができるかなと思うと楽しくなってきます。あらためて、病気を治すには、正しい治療が大事であること、それも早く正しく行なうことが大切であることを学びました。何よりも先生との出会いが私の苦痛を取り去ることができたと先生には大変感謝しております。先生、スタッフの皆さん本当にありがとうございました。

60代男性・Yさん 「正しい治療を正しく行うことを学びました」

まずはYさん、貴重なお時間を割いてお声を寄せていただきありがとうございます。
Yさんの障害は、今回の記事内容にとても近い状態でした。お孫さんを抱っこしたり、ゴルフスイングによる肩の牽引力なども50肩の原因になっています。1年もの間痛みに悩まされていたのですが、無事完治しました。Yさんが克服できたのは、今回の記事内容に沿ってリハビリを頑張ったからです。何も特別な事はしていません。

今、肩や腕の痛み、腱鞘炎で悩んでいる方も、根気よくリハビリを続ければ必ず克服できます。ましてや若いママであれば尚更です。日常の中で負担のかかる事を考慮しながら、アイシングや体操を実践し続けて下さい。障害を一緒に克服していきましょう。また、よくなってきた時は、Yさんのようにお声をください。私達の何よりのエネルギー源となります。

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